高血圧症は、血管への圧力が高くなることで、血管に常に刺激がかかる状態になり、酸素を届ける役割を持つ動脈が傷つきやすくなるという点が大きな問題となります。
動脈が疲弊すると、多くのエネルギーが必要な全身に血液を送り出している心臓も疲れやすくなり、心臓に大きな負担がかかります。
このように高血圧は全身の血管や心臓に大きな障害を与えるとても怖い症状といえます。
両親がそろって高血圧の場合、その子が高血圧になる確率は約50%、片親だけが高血圧の場合には子が高血圧になる確率は30%前後というデータもあり、遺伝性があることも分かっています。
父母ともに高血圧症であった時、その子供が高血圧になる可能性は約5割、片方の親だけが高血圧症である場合は、約3割の確率で高血圧になるという、遺伝性のある疾患であることも判明しています。
高血圧になりやすい人の特徴として、ストレスの多い仕事をしていたり、喫煙や暴飲暴食、塩分や味付けの濃い食事を好むといった悪しき生活習慣を長期間継続しているといったことが挙げられます。
しかし、たとえ親が高血圧であっても、上記のような悪しき生活習慣を無くせば、例え親が高血圧であったとしても、高血圧になる可能性を低くすることは出来るわけです。もちろん、親が高血圧でなくても、生活習慣が悪化すれば、遺伝などなくても将来子供が高血圧症に苦しむことになる可能性も多いにあるといえます。