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高血圧とは？

しかし血圧は日常生活の様々な要因により常に変動するので、例えば病院で測った血圧がたまたま高かったというだけでは、高血圧という病気になったとは言えないのです。
高血圧症は、何度も繰り返し血圧を測定し、高い数値が出続ける場合に診断されます。
血管の壁に強い圧力がかかり、血管の壁面に悪影響を与えることにより、“高血圧”となり、色々な病気を引き起こす怖いきっかけとなるのです。
最低血圧が90mmHg以上、または最高血圧が140mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。
最高血圧140mmHg以上、もしくは最低血圧90mmHg以上の場合に高血圧とすると、日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインで定義されています。

なぜ高血圧は危険なのか？

通常、高血圧といっても自覚症状と言える症状は少なく、目まいや肩こり、頭痛や耳鳴り、動悸、息切れなどがありますが、これらが高血圧症によるものだとはなかなか気付かないケースが多いです。
そのため、アメリカでは、高血圧症のことを「サイレントキラー（沈黙の殺人者）」と呼んでいます。

高血圧を放っておくと、動脈硬化や脳卒中、心臓病などの恐ろしい合併症を引き起こす可能性が高くなります。しかし、症状が自覚できてもそれが高血圧症によるものかという判断がなかなか出来ないのが現状です。
ちなみに高血圧症の本当の恐怖は、この“合併症”にあります。

恐ろしい合併症の一つである動脈硬化は、多くの血液を必要とする脳や心臓など人間にとって非常に重要な臓器に必要な血液の流れを悪くします。
心筋梗塞や狭心症なども怖い病気ですが、酸素と栄養を心臓の筋肉に運ぶ冠動脈が硬くなることで血液の流れが悪くなり、血の塊ができ、それが血管に詰まって心筋の血液が不足することで発症します。

脳梗塞も脳の動脈が硬くなることで、心筋梗塞と同じような流れで発症します。
脳出血は、硬くなった細い血管に高い圧力が加えられ、脳の血管が耐えきれなくなり破れて出血することで起こります。
このように脳の血管障害が原因で脳が正常に動かなくなるのが脳卒中です。
脳の血管が詰まることで起こる脳梗塞も怖いですが、手足の血管が詰まればその先の痺れに繋がり、一度でも大きな発作が起きれば、命を落とす程のケースもあるので、高血圧はとても怖い病気なのです。